JTTAスポーツ医・科学委員会 国際会議2015 開催報告
JTTAスポーツ医・科学委員会では、昨年に続き本年も国際会議を開催し、研究成果の発表と国際交流を行いました。昨年は世界選手権東京大会に併せての開催でしたが本年から単独開催となりました。この会議の開催は5年後の東京オリンピックの開催を念頭にJTTA医・科学委員会の国際化を進め、私たち医科学スタッフも世界をリードする研究を行ってゆくことを目指すものです。
2016年 1月 22日
有資格者各位
公益財団法人 日本卓球協会
スポーツ医・科学委員会
委員長 松尾 史朗
JTTAスポーツ医・科学委員会 国際会議2015 開催報告
開催日時、場所、参加者
9月20,21日の2日間にわたって、ナショナルトレーニングセンター大研修室にて会議を開催しました。参加者数は50名、ITTFスポーツ医科学委員会委員を7名(日本人委員を除く10名の委員の70%)、アジアのスポーツ医科学研究者を2名、ヨーロッパの若手研究者を2名の計11名を海外から招待し、英語を公用語として開催致しました。昨年比56%増加の参加者数でした。
国内からの参加者は39名でJTTAスポーツ医科学委員会・ドーピングコントロール委員会委員が27名、その他12名(大学研究者など)でした。
国際会議の内容
研究発表は公開部門と非公開部門(JTTAスポーツ医・科学委員会委員のみ出席)の2部門に分けて行われました。これは、私たちの研究の中には国際的な競技力向上を目指しているもの、選手の個人情報を含むものがあり、これらは外国人のみならず国内的にも公開は望ましくないと考えられるからです。
国内の研究者からの発表が10演題あり、いずれも15分間の発表と5分間の質疑応答が英語で行われました。非公開部門での発表は2演題ありました。海外のITTF委員からは8つの発表がありました。
その他に、ITTFスポーツ医科学委員会委員長 Miran Condric氏による基調講演 『Health status and incidences of injuries in para table tennis related to the substance misuse 』、東京大学 石川教授による特別講演 『High-speed Image Processing and Its Applications in Sports Science 』が行われております。
特別講演は高速ボールの回転を映像として捉える技術の紹介であり、選手によるラリー中のボール撮影を現場で実際に行って見せたこともあって参加者に強い印象を与えました。 2日間の会議では活発な討論が行われ、今回の会議を契機として日本の研究者1名の国際共同研究参加が決まりました。また、今回の研究成果をもとに1件のITTF 執行役員会への提言(成長期であることに配慮したジュニア国際大会の運営)が行われる予定です。卓球のスポーツ医科学研究における日本のプレゼンスをITTF内で確実に高めた、そして国内研究者に対して大きな刺激、チャンスを与えた国際会議2015でした。
今回そのプログラムをJTTAスポーツ医・科学委員会国際会議2015研究報告としてこのホームページにて公開致します。英文で恐縮ですが、皆様の参考になれば幸いです。
JTTA International meeting 2015 ⇐ 資料の確認は、こちらから
※ この会議は日本スポーツ振興センターによる『スポーツ振興くじ助成(toto助成)』を利用して開催されました。
国際会議の模様
写真1
左から、ITTF医科学委員会前委員長 Mr.Jean-Francois KAHN (France)、
医科学委員 Mr. Nicolae OCHEANA (Romania)、
現委員長 Mr.Miran KONDRIC (Slovenia)
写真2
写真3