スポーツ栄養カルタ (あ行)
研修合宿ではトップレベルの選手になるためには、自らのコンディショニングを管理できる『自己管理能力』を養うことが大切です。楽しみながらスポーツ栄養について学べる、食事・栄養指導のための指導教材はないだろうかと考え、作成に取り組み完成したのが『スポーツ栄養カルタ』です。
平成 25年 10月 4日
有資格者各位
公益財団法人 日本卓球協会
スポーツ医・科学委員会
委員長 松尾 史朗
管理栄養士 木村 典代
安達 瑞保
飯野 直美
渡邊 千穂
スポーツ栄養カルタ
財団法人日本卓球協会のスポーツ医・科学委員会の栄養部門を担当している管理栄養士は、選手・指導者研修合宿において、小・中学生の卓球選手に「スポーツ選手の食事とは?」という内容の講習会を実施してきました。強くなるためには、練習やトレーニングだけではなく、適切な栄養補給が欠かせません。
研修合宿ではトップレベルの選手になるためには、自らのコンディショニングを管理できる『自己管理能力』を養うことが大切ですが、ただ、椅子に座り机に向かって講習を受けるだけでは、重要なキーワードは頭の中にインプットされません。そこで、楽しみながらスポーツ栄養について学べる、食事・栄養指導のための指導教材はないだろうかと考え、作成に取り組み完成したのが『スポーツ栄養カルタ』です。
ジュニア選手に必要なスポーツ栄養のポイントの全てをカルタに盛込めるよう、
全44文字(あ~わ)の読み句を考えました。
カルタは、①少人数でも大人数でも利用できる
②くり返し使える
③遊びながら読み句を覚えられる、などの利点があります。
また、ゲームの方法を工夫することで、小学生から社会人まで幅広い年齢の選手が利用することができます。
カルタには、読み札と絵札があり、読み札の裏面にはそれぞれのポイントが解説として記載されています。また、今井幸子さん(群馬県前橋市在住)が、カルタのイラストを全て書いてくださいました。かわいいイラストを見るだけでも、スポーツ栄養のポイントが分かるようになっています。通常のカルタゲームの他、ご紹介する使い方以外にもそれぞれのチームで工夫し使い方などを考えてみてください。
味の素ナショナル・トレーニング・センターにおいても、全ての競技選手が食事に興味を持てるようにと食堂にカルタが掲載されております。
【 あ 行 】 『あ行』印刷用 ※プリントアウトして、ご利用ください。
あ ⇒ 朝ご飯 スポーツ選手のきほんだよ
説明:朝ごはんは一日の始まりの食事です。
寝ている間に低下した体温や血圧を、朝食を食べることで上げることができます。
朝ごはんは、体を目覚めさせる、1日のウォーミングアップの食事です。
アドバイス:スポーツ選手は1日に必要な栄養素量が多く、朝ごはんを食べないと、不足しないように摂る事が難しくなります。また、腸を刺激し、便通を促す効果もありますので、必ず食べるようにしましょう。
い ⇒ いただきます チェックの しゅうかん 6つのお皿
説明:栄養バランスが良い食事とは、「糖質・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラル」などの栄養素を摂りすぎや不足がないように摂ることができる食事です。「主食」「汁物」「主菜」「副菜」「果物」「乳製品」の6つのお皿を揃えると、自然に栄養バランスが良くなります。
アドバイス:6つのお皿を覚えて、食事の時にチェックする習慣を身につけましょう。自分でバランスの良い食事を整えられる選手になりましょう。
う ⇒ うんちくん きみは元気の バロメーター
説明:便のかたさ、形や色で体調が分かります。出たり出なかったりの便秘状態が長引くと、膨満感や腹痛、吐き気などを引き起こし、競技に悪影響を及ぼしてしまいます。
アドバイス:便秘予防・解消する方法は、規則正しい食事をし、食物繊維の豊富な穀物・野菜・芋・海藻・果物などを積極的に食べ、適度に水分補給をすることです。毎日、便の状態を確認して、体調管理をしましょう。
え ⇒ エネルギー ご飯やパンで しっかり補給
説明:どんなに速いスポーツカーでもガソリンが入っていないと走れません。スポーツ選手にとってのガソリンは糖質です。糖質は、ご飯・パン・麺類などの穀類(主食となる1のお皿)、イモ類、果物、スポーツ飲料などに多く含まれています。
アドバイス:スポーツ選手はトレーニングなどで消耗したエネルギーを食事からしっかり補給することが大切です。補食はおにぎりやパンなど糖質を多く含む食品を選んで食べましょう。
お ⇒ お菓子では ご飯のかわりになりません
説明:お菓子は、砂糖や油をたくさん使っているためエネルギーが高く、スポーツ選手に必要な「ビタミン・ミネラル・食物繊維」はあまり入っていません(チョコレート系やスナック系)。お菓子だけでは必要な栄養素をバランスよく摂る事ができなくなってしまいます。
アドバイス:どうしても、お菓子を食べたい時は、適切な時間と適度な量を決めて食べるようにしましょう。
『か行』は、次回に掲載させて頂きます。